アートの力・アートからの学び  ~夏の学び④~

公開日: 2019年8月7日水曜日

 7月22日の熊本日日新聞の夕刊【未来の学び3】~STEM教育とアート~の中で,前田康裕先生がアートの力について書かれておられました。とても共感するとともに,図画工作科を中心に研究しているものとして,その重要性を実感しています。
 しかし,残念ながらまだまだ図画工作を,「上手な絵を描くことを身に付ける授業(コンクールに入選するために)」「モノを製作するための授業(ただ,単に製作させる)」といったような捉えでみられていることも感じます。
 図画工作や美術は,その学びの過程(プロセス)において,想像力・観察する力・異質なモノへ共感する能力・アイデアを創出する力などを育みます。
 夏季休業日に入り,本を読む時間も多くもてるようになりました。先に書いたようなことと関連付いた本を読んでいます。
 
ビジョン(妄想)思考という思考法について書かれています。テクノロジーが人間社会に与える悪影響を考慮して,そのためにも人間そのものを理解することが必要だと。ハーバード大学のハワード・ガードナーが提案するのは,「真・善・美」という価値基準をビジネスや教育に取り入れることだそうです。「何のためにテクノロジーを活用するのか?」という価値観をしっかりともった人材を育てるべきと主張されているそうです。

まえがきにおいて「自己実現の時代において必要なのは,物事の意味です。働くことの意味,物を買うことの意味,生きることの意味といった意味が問われます。だからこそ,意味を創ることが21世紀の社会において求められているのです。そして,アーティストこそ,意味を創るプロフェッショナルなのです。なぜなら,彼らはさまざまな角度から物事を観察し,解釈し,自分なりの意味を世界に対して発信しているからです。」(中略)「つまり,私たちが学ぶべきは,アーティストの物の見方や考え方,そして,点と点のつなげ方なのです。」

 アートの力の大切さやアートとしての学びが重要であることが分かります。ときに,図画工作は大人になって社会では役に立っていると感じない,といった声も聞きますが,物の見方や考え方という視点で捉え直すと,とても役に立つことを学んでいると思われます。
 8月22日(木) 熊本大学教育学部附属小学校「夏の実践研」
 午後からの各教科セミナーについて  
 図画工作科 ユニット1 2学期にやってみたい題材の紹介
       ユニット2 図工×ICT活用授業について 
                         図画工作科 毎床 栄一郎 
 
  
 



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